本当に針千本?ハリセンボンの話

ハリセンボン ととナビ

日本のみならず世界中の水族館で展示され、とても人気の高い魚の1種、ハリセンボン。

とてもユニークな名前とかわいらしい顔をしていて、水族館では外せない魚です。
今回はハリセンボンの基本的な話と、飼育してみて分かる話をしてきます。

ハリセンボンはフグの仲間

ハリセンボンはフグ目ハリセンボン科に属します。このハリセンボン科に属するのは世界に18種類、その内日本には7種類存在します。

世界中の熱帯~温帯域に分布しており、日本では北海道~九州以南と幅広く見ることができます。日本海側には未成魚が対馬暖流に乗って大群で来遊しますが、冬季にはそこで死亡する死滅回遊魚としても知られています。死滅回遊したハリセンボンはときどきまとまって定置網に入ったり、海岸に打ち上がったりしています。

主食は硬い物

ハリセンボンが主に食べているのは、エビやカニなどの甲殻類、貝類や藻類です。口の中には上下にくちばしのような歯があり、それに加えて強い顎の力で貝や甲殻類をかみ砕くことができます。獲物をかみ砕いた後、柔らかい中身だけを食べます。

この歯には特に注意が必要で、ハリセンボンにちょっかいをかけて膨らんだ姿をみようとしたダイバーが指を噛まれるという事故が起きるほどです。海で出会っても迂闊に手を出さないように注意しましょう。

千本の針!?

ハリセンボンの体には多数の長い棘が並んでいます。この棘は鱗が変化してできたものであり、ハリセンボンの立派な鱗です。敵に襲われそうになった時やびっくりした時などに、口からたくさんの海水を体に含ませて膨張させると体表の棘を立てて威嚇します。この姿から『ハリセンボン』と名がついていますが、実は名前の通り針(棘)が千本あるわけではありません。実際数えてみると300~400本程度しかないのです。ですがこの本数でも相手を威嚇するには十分であり、ハリセンボンが襲われることはあまりありません。

ハリセンボンが膨らんだ姿に変化する時間は水を吸い込み始めて大体1~2秒ほど。逆にしぼむときは「ハフッハフッ」としながら3~4秒かかります。一回膨らむとしばらく膨らんだままになり、落ち着いたころに元に戻ります。

水族館でのハリセンボン事情

その1 実はそんなに膨らまない

水族館で飼育しているハリセンボンは、そんなに膨らむ姿を見ることはありません。というのも、水族館にやってきたばかりの頃は水槽にも慣れず、エサにも慣れず、一緒に暮らす他の魚たちにも慣れていません。知らないものばかりのハリセンボンはびっくりすることが多いのか、多く膨らんでいるところを見ます。しかし徐々に慣れてくると、敵がいないことも分かり、平和ボケするのか全く膨らまなくなります。もし水族館に来てハリセンボンが膨らんだところを見られた方は、かなりラッキーだと思います。

その2 かなり人懐っこい

その1で述べたように水族館に来た頃は、もちろん警戒心も強くエサも食べず、水槽の隅にいる事が多いです。しかし時が経ち完全に慣れたハリセンボンは、飼育員が近づくとすぐに水面に顔を向けて、口から水をピュッピュッと出して「餌くれ!」とアピールをしてきます。また、更に慣れたハリセンボンになると手渡しで餌を受け取ってくれます。餌をハリセンボンに向けると、じーっと餌を見つめて一気に餌に突進するように泳いでくると、吸い込むように餌を受け取ります。その姿がかなり可愛いらしいです。

その3 好き嫌いがある

水族館に慣れすぎたハリセンボンはついに餌の好き嫌いがでてきます。前まではアサリもエビも魚肉も食べていたのに、脂が多くて美味しいのか魚肉ばかり食べるようになったり、エビを一度口に含んでもペッと吐いてしまうこともあります。またムキエビは食べないのに、殻がついたままのアマエビは食べるなど、値段が高い餌だけ食べるようになったりもします。慣れすぎたハリセンボンはグルメになる傾向があるかもしれません。

いかがでしたか?
今回はハリセンボンのお話でした。これからも”とと”のことを知ってもらえるようにいろんな情報を発信していきます!

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