ウロコがなくて化粧品の原料?タチウオの話。

太刀魚 とと

タチウオは日本全国で水揚げされるポピュラーな白身魚です。上品な白身は大人から子どもまで幅広い年齢層の方に好まれています。

一方で、タチウオはウロコがなかったり、皮が化粧品の原料に使われていたり、立ち泳ぎをしたり、他の魚にはなかなか見られない特徴を多くもっています。

今回はそんなユニークな魚、タチウオについてご紹介します。

名前の由来

タチウオは漢字で書くと「太刀魚」

ギザギザで尖った歯と、銀色で細長く、シャープな体つきが刀を連想させることからその名がついたと言われています。

一方で、別の説ではタチウオが立って泳ぐことから、「立魚」→「タチウオ」となったとも言われています。どちらも言われてみれば納得の由来ですね。

タチウオの生態

タチウオは、北海道から九州南岸までの広い地域に生息している魚です。

回遊魚でもなく、沿岸から水深400m程度の海底付近で群れて生息しています。時には餌を追って河口付近の汽水域まで入ってくることもあるため、釣りをする人たちの間では人気が高い魚です。

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2018年の統計では、タチウオの水揚高日本一は長崎県(15%)、続いて愛媛県(13%)、和歌山県(11%)と、西日本が主な産地となっています。

意外な活用法

タチウオは食用以外でも意外なところで私たちの身の回りの製品に使われています。

それはなんと化粧品。

check口紅やアイシャドウなどに利用されているパールカラーの原料は、タチウオの皮なのです。

タチウオにはウロコがついておらず、銀色に輝く見た目もキラキラととても美しい魚です。

銀色の皮のなかから、グアニンというDNAを構造する成分が取り出され、化粧品の原料として使われるのです。

タチウオは年間を通じて漁獲される魚で、身質や味も時期によってそこまで大きく変わらないと言われています。

ただ、旬と言われるのは夏から秋にかけて。脂ののったタチウオは、ムニエルや塩焼きにして食べると非常に美味です。また、骨から身が離れやすいので、骨が苦手なお子さんでも上手に食べることができます

適度に脂ののった上質な白身は魚の中でも人気が高く、鮮度の良いタチウオの刺身はとても人気があります。

おいしいタチウオの見分け方

スーパーではよく切り身で売られているタチウオ。鮮度の良いおいしいタチウオは、切り身でも見分け方があります。

注目するポイントは「皮の銀色」

タチウオは鮮度が落ちていくと表皮の銀粉が次第に剥がれ落ちていくので、check表面が銀色に光っているものが鮮度が良く、美味しいタチウオということになります。

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