ととナビ⑩ 明太子

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こんにちは、お魚の豆知識や雑学をお届けする「ととナビ」です!
前回の動画では、魚介加工品の歴史についてお伝えしました。
今回から、地方の魚介加工品シリーズが始まります。トップバッターは皆さんお馴染みの「明太子」です。

明太子の歴史【ととナビ⑩】

明太子発祥の地

明太子を「たらこ」と呼ぶ方もいらっしゃるかと思いますが、間違いではありません。

正確には、原料となるスケソウダラの卵たらこと言い、それに辛みをプラスしたものが明太子です。

それでは早速質問です。日本の明太子発祥の地はどこでしょう?
①北海道②福岡県③沖縄県。答えは決まりましたか?

正解は…②福岡県です。

発祥も有名どころも福岡県を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。

因みにたらこの消費量最下位が、沖縄県です。

そして、日本で獲れるスケソウダラのほとんどが北海道産になります。

ん?産地は北海道なのに、遠く離れた福岡県が発祥の地ってどういうこと?

と思った方、その謎は明太子の歴史と深く関わっています。
それでは、明太子が日本中に広まるまでの歴史を紐解いていきましょう。

明太子の歴史

明太子が初めて日本で売られたのは昭和23年。

川原俊夫さんと千鶴子さん夫婦が「ふくや」を開業した時でした。
味の明太子で有名なあのふくやさんです。

川原さん夫婦は戦前、韓国の釜山に住んでいて、戦後福岡に引き揚げられましたが、釜山で毎日のように食べていた明太子の味が忘れられず再現しようとしたのが始まりだそうです。
しかし、日本人の口に合う明太子を作ることはそう簡単ではありませんでした。


まずは材料のたらこをわざわざ韓国から取り寄せましたが、親しんだきたものとは違ったため、北海道のたらこを買っては味付けの検討が続けられました
やはり北海道産の粒の大きいたらこは日本人の口に合ったため、遠く北海道から取り寄せて作られるようになったのです。

その後試行錯誤を続けるも10年間は売れ行きは良くありませんでしたが、ある時話題になり博多中に一気に広まっていきました
ここでまた驚きなのが、こんなにも情熱と時間を注いで培った製法を特許で保護することなく、それどころか川原さん自ら製法を他社に伝えたという話です。

「明太子が家庭の味になり、人々に親しまれるようになってほしい。
そのためには各社が味を変え、結果的にそれぞれの店の味が売れるようにするべきだ」という川原さんの明太子にかける強い思いに心を打たれます。

そうして福岡ですっかり浸透した明太子は、新幹線の開通によって全国へ広まっていきました。
川原さん夫婦はじめ明太子に関わった全ての人に感謝をして、さっそく今日の夜ご飯に明太子はいかがですか?

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