スケトウダラの特徴
スケトウダラは「タラ科」の魚類です。
※他のタラ科魚類としては、マダラやタイセイヨウマダラなどが存在します。
コマイやマダラに見た目が似ていますが、スケトウダラには「上アゴよりも下アゴが明らかに出ている」「身体が細長い」などの特徴がありますから、見分けるのは容易です。
さて、スケトウダラは世界中で食されている魚です。
ちなみに、「全世界におけるタラ類(タラ科+メントルルーサ科)の漁獲量」が、「全世界の全漁獲量」の1割近くを占めています。
スケトウダラは山口県・千葉県以北、オホーツク海、日本海、ベーリング海~カリフォルニア南部への北太平洋の大陸棚とその付近に分布しています。
11~5月頃が産卵期ですが、北に行くほど時期が遅くなります。
北海道付近の沿岸から沖合全域で産卵をします。
冬~春頃にかけて成魚が産卵エリアに集まって、夏~秋頃はエサを確保するために散らばります。基本的にこのサイクルを繰り返します。
スケトウダラは「海底の近くで留まる」ということをせず、低層や中層を動き回っています。
イカ類、魚類、甲殻類(オキアミ類など)などを食べます。また、スケトウダラ自体が、「スケトウダラの幼魚」を食します。
1歳で15センチ、3歳で30センチ、5歳で40センチほどになります。
通常、漁獲では12~13歳未満のスケトウダラを狙いますが、ベーリング海では28歳、北海道でも23歳のスケトウダラの存在も確認されています。
普通は体重1キロ未満、全長40~60センチくらいで成長が止まりますが、
3キロ・80センチ以上になる個体もいます。
主に北海道で漁獲されていますが、青森県、岩手県、宮城県などでも漁が行われています。
漁獲方法のメインは底引き網、延縄、刺し網などです。
ただ、スケトウダラの漁獲量が落ちているため、今では「数量的管理」を継続しながら漁獲をしています。これにより資源量の維持・回復に努めています。
ちなみに、韓国にスケトウダラの鮮魚を輸出するケースも増えてきました。
スケトウダラの美味しい食べ方
スケトウダラの旬は冬です。
クセの少ない白身魚であり、タラ科魚類の仲間である「マダラ」と同様、様々な料理で味わうことができます。また、白子(精巣)は鍋物や吸い物の具材としても愛されています。
スケトウダラの卵巣を塩漬けにすると「たらこ」になります。
トウガラシなどが含まれる調味液に投入することで、「辛子明太子」を作ることができます。ちなみに辛子明太子の発祥は福岡です。
スケトウダラの加工品としては「すり身」が人気であり、魚肉ソーセージ、魚肉ハム、ちくわ、かまぼこなどが有名です。
ちなみに、「カニカマ(カニ風味のかまぼこ)」も愛されており、実はヨーロッパをはじめとして世界中で食されています。
「スリミ」という英語もあるほどです。
また、塩乾品や素干し品にすることもできます。
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