ヒラメのエンガワとは?
「ヒラメのエンガワ(縁側)」には身の部分と比べて、脂が多く乗っているため、うまみが強いです。食感もコリコリとして特徴的であるため、ヒラメの各部位の中でも最も人気が高いです。
さて、このエンガワとはどの場所のことなのでしょうか。
結論から言うとエンガワとは、ヒラメやマコガレイなどをはじめとする「カレイ類」の尻ビレと背ビレのヒレ筋(軟条)を動作させるための筋肉のことです。
そのためヒラメ特有のものではないのですが、多くの人はエンガワと聞くとヒラメを連想することでしょう。
魚類の尻ビレと背ビレを動作させる筋肉としては、
傾斜筋:鰭条を横方向に倒す筋肉
下制筋:鰭条を倒す筋肉
起立筋:鰭条を立てる筋肉
の3つがあります。
尻ビレ・背ビレを積極的に動作させる、カレイ類をはじめとする魚類は、上記の筋肉がよく発達します。
そして、これらの筋肉を総称して「エンガワ」と言うのです。
ただし、私たちは3種類の筋肉を全て食しているわけではありません。
マコガレイやヒラメに関して、エンガワはふつう刺身とともに提供されますが、さばくにあたってエンガワは剝がされることが多いです。
剥がされるのは傾斜筋。下制筋と起立筋については、ヒレ筋を支える骨である「担鰭骨」と、鰭条などにくっついたままです。
つまり、一般的に食されている「エンガワ」は、基本的に尻ビレ・背ビレの傾斜筋であると言えるのです。
なぜコリコリするのか?
エンガワには「コラーゲン」という硬たんぱく質が豊富に含まれているため、コリコリとした食感を楽しむことができます。
また、エンガワを煮込むとコラーゲンがゼラチンに変質するため、柔らかくなります。
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