こんにちは、お魚の豆知識や雑学をお届けする「ととナビ」です! 地方の魚介加工品シリーズ第7弾はつみれの歴史や栄養などについてご紹介していきます。
つみれの歴史と製法
つみれがいつから作られていたかは不明ですが、そのルーツは江戸時代にさかのぼるとされています。
当時は練った魚を熱湯に指でつまみ入れていたことから、「摘み入れ」が転じて「つみれ」と呼ばれるようになりました。
魚のつみれの一般的な材料は、イワシやサンマ、サバなどの青魚です。その他にもエビやイカなどの甲殻類も良い材料として使用されています。
地域によっても材料が異なり、北海道ではスケソウダラ、関東はイワシやアジ、関西ではエソ、九州や日本海沿いの地域ではトビウオがよく使われます。
つくり方はいたってシンプル。三枚おろしにした魚をミンチにし、そこに卵、片栗粉、小麦粉、塩などの調味料を混ぜればタネの完成です。
焼いたり煮たり揚げたりと色々な料理に応用することができます。
また、ネギや大葉、ショウガなどの薬味を加えることで、魚の生臭さを抑えられ、さらに美味しくなります。
フードプロセッサーがあれば、ご家庭でも簡単に作ることができるので、いろいろな調理法でつみれを楽しむことができます。
つみれとつくね
つくねとよく似た食べ物につくねがありますが、2つの違いをご存じでしょうか?
魚で作ったものをつみれ、ひき肉で作ったものはつくねと区別する方もいらっしゃいますが、実は材料による違いではなく、調理方法の違いなのです。
つくねは、こねるいう意味の「つくねる」が語源とされているのに対し、つみれは「摘み入れる」が語源です。
お店のつみれ鍋と言えば、竹筒に入ったつみれのタネをヘラで少しずつ取って出汁の中にいれるのが定番ですよね。
一方つくねは、こねて丸めた団子をくしに刺して甘辛いタレにつけたものなどが連想されます。
つみれの栄養
材料にする魚によっても栄養価は異なりますが、イワシやアジに多く含まれるEPAやDHAといった不飽和脂肪酸は動脈硬化を抑える働きがあります。
これらの栄養素はベータカロテンやビタミンC、ビタミンEと一緒に摂取することより一層効果が発揮されるので、チンゲン菜や春菊などとの食べ合わせがおすすめです。
また、手作りの場合は、骨ごと粉砕してタネにすることで、カルシウムを摂取することもできます。
魚のうまみと栄養をぎゅっと詰め込んだつみれは、とても美味しく、作り方も簡単です。
ぜひご家庭でも調理法や材料にアレンジを加えて、つみれを楽しんでいただけたらと思います。
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