こんにちは、お魚の豆知識や雑学をお届けする「ととナビ」です!
今回は「市場の仕組み2」というテーマで、「市場で働く人々」「市場の1日」「せりの仕組み」について解説します。
前回の動画の続きとなりますので、まだご覧になっていない人はよろしければそちらからご視聴ください!
市場で働く人々
前回は、魚の流通と市場の役割について説明しました。
では市場ではどのような人たちが働いているのでしょうか。今回は主にこの人たちについて解説します。
卸売業者:漁師たちから品物を集め、漁師に代わって売り手となって、市場内で多くの買い手に買値をつけさせる「せり」や、2者間で取引する「相対取引」などで売買参加者や仲卸業者に販売します。
仲卸業者:卸売業者から買った品物を、市場の中の自分の店で、魚屋さんや飲食店などに買出人に販売する人たちです。
買出し人:魚屋からの買出しに来た人たちは、自分のお店に運び、そのまま販売するか調理をした上で消費者に提供します。
関連事業者:買出し人などに対して、市場での活動をサポートする役割を持つ人のことです。海苔や乾物などの関連食料品や、調理器具、カゴや長靴などの用品、飲食業や運送業など多岐に渡りっています。
食品衛生監視人:市場にある食品が安全かどうかチェックする人たちです。「食品衛生法」に基づき、違反あるいは有害な食料品の販売を禁止するなどをして、私たち消費者が危険な食物を手にすることを防ぐ役割を持ちます。
市場の1日
市場はとにかく朝早くからやっているイメージをお持ちかと思いますが、具体的にどんなことをやっているのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。
水産物のせりは朝の5時ごろから開始されます。
・それまでに品物がトラックで運び込まれ、到着した品物を卸売市場に並べられていきます。慌ただしく行き交う人々や車で卸売市場が賑わい、次第に活気に溢れてきます。(〜4時)
・4時ごろには仲卸業者たちが長年の経験と実績を生かして丹念に下見をしていきます。いくつかの品物に目星をつけて、大まかな購入金額を設定し、これから始まるせりに備えます。
・5時ごろから競りが始まり、そこから8時ごろまではせりで活気付きます。競り人の元気な呼びかけに応じて買い手が指で値段を示していきます。そして一番高い値段をつけた人が、その品物を買うことができるのです。
・仲卸業者たちは、セリで買った商品を自分の店に運び、買出し人などが買いやすい大きさや量にして再販売します。また魚屋さんなどの買い出し人は自分の買った品物を自分のお店に運んでいきます。
・午後になると慌ただしかった市場も落ち着きを取り戻してきます。卸売業者は生産者と連絡を取り、明日の取引の準備をします。また市場内の後片付けや水まきによる清掃が行われ、翌日の品物が運び込まれるための準備をしていきます。
このような形で卸売市場は毎日美味しいととを消費者に提供していくのです!!
せりの仕組み
セリとは「売りに出されたものを誰がいくらで買うかを決めていく方法」のことです。せり人(にん)という仕切り役の呼びかけに合わせて、テンポよく値段を決めていきます。
買取額の提示方法は、「手やり」という手で独特なサインを出す方法が一般的です。他の人に提示額が悟られないように、帽子や服で隠したり、各々独特な手やりで示していきます。
せり人は、10人以上の人から矢継ぎ早にサインが出され、それらを瞬時に認識し処理していく必要があります。
そして誰よりも高い値段をつけた人がその魚を買い取ることができるのです。
鮮度が命の魚介類では、如何に効率よく買い手を決めていくかが重要であり、例えばマグロ一本を競り落とされる平均時間はたったの6秒!
こうして新鮮なととがスーパーや魚屋さんに並んで行くのですね。
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