夏じゃなくて冬が旬?ウナギのお話。

うなぎ とと

毎年7月になると、日本全国で土用の丑の日にちなんだうなぎのお弁当や蒲焼の広告を目にするようになります。

古くから日本人の食生活に影響を与えてきたウナギですが、実は夏じゃなくて冬が旬だということをご存知でしょうか。今回は、そんなウナギについてのお話です。

ウナギと聞いて多くの人が思い起こすのは「土用の丑の日」でしょう。夏真っ盛りの暑い時期にウナギを食べてスタミナをつけた経験がある方も多いのではないでしょうか。

しかし、check実はウナギの旬は秋から冬にかけて。この時期に出回るウナギは「新仔ウナギ」と呼ばれる養殖期間が1年未満のウナギで、身も皮も柔らかく、臭みが少ないので非常に食べやすいと言われています。

では、なぜウナギの旬は夏だと信じられているのでしょうか。

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諸説ありますが、一説では江戸時代、旬の時期ではない夏に売上が落ち込んで悩んでいる鰻屋の主人に、学者であり発明家の平賀源内「本日、土用丑の日」と書いた張り紙をはり出すことを進めたことがきっかけと言われています。

丑の日にちなんで、頭に「う」のつく食べ物を食べると夏負けしない、という風習がもともとあったことも鰻(うなぎ)がよりヒットした理由なのだとか。

生態

ウナギの生態は最近までに多くの謎につつまれています。

ニホンウナギの産卵場所が東京大学海洋研究所の調査によって特定されたのは、なんと2005年のこと。それまでうなぎはどこで産卵をしているのかさえ知られていませんでした。

また、ウナギの生態の大きな特徴はcheck「川や湖で成長し、海に降って産卵をする習性」です。

サケなどのように川で生まれ、海に降って成長し、産卵のためまた川に戻ってくる魚は比較的多く知らせていますが、逆パターンの生態の魚は非常に数が限られています。

養殖と天然

日本で消費されるウナギの量は、年間で約5万トン(2016年)です。最近は一年を通じて、スーパーマーケットなどでも手軽に買うことができるようになっています。

実は、市場で流通しているウナギの総生産量の99%以上は、養殖によるものです。ただし、養殖といっても、ウナギを人工的に飼育して産卵させ、稚魚を育てる「完全養殖」ではありません。

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ウナギの養殖は、海や川で採捕したウナギの子ども「シラスウナギ」を養殖用の池で大きく育てる形で行なわれます。主な産地は鹿児島県、愛知県、宮崎県と西日本で盛んに養殖が行われています。

天然ウナギは流通量の0.03%とも言われ、非常に希少性が高いです。

天然ウナギはさぞ美味しいと思いきや、実は住む場所によって大きく味が変わるので、一概に天然が養殖に味が優っているとは言えないようです。

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