春のとと(魚)のい術
活動の季節を迎え、肝臓はデトックスと代謝で大忙しです。さらに新しい環境でストレスが重なりやすい時期です。肝臓はストレスに弱い臓器ですので、疲労させないようしっかり強化していきましょう。
春のとと(魚)のい食材① ホタテ稚貝
良質なタンパク質+鉄で、活発に働く肝機能を強化
ホタテに限らず、貝類は高タンパク質&低脂質でタウリンや鉄、亜鉛なども豊富に含んでいるため、肝機能を強化してくれます。
ホタテ稚貝とは、ホタテが大きくなる前の状態… まさにこの時期にしか手に入らないホタテの赤ちゃんのことです。殻から中身を取り出せば、おなじみのベビーホタテが現れます。
ホタテに比べるととても安価ですが、小さい身ながらも美味しさや出汁、栄養素は一流です。
また、あさりやしじみのように砂抜き作業が必要ありません。
料理も幅広く、味噌汁や鍋、酒蒸しやバターソテー、パエリヤなど和洋中の料理に使えます。
ホタテ稚貝が手に入らない場合は、ホタテはもちろん、あさりや牡蠣などの貝類でもそのまま代替できます。
春のとと(魚)のい食材② セロリ
カーッとこみ上がる熱を鎮めて、自律神経を整える
季節の野菜は、その季節の私たちの心身をととのえてくれるものです。春野菜の苦味は、こみあがる熱をクールダウンしてくれます。
また、セロリの香りには副交感神経を高めて、リラックスさせる働きがあります。
この香り成分は茎よりも葉に多く含まれているため、葉の部分も捨てずに使用したいですね。
春のとと(魚)のい食材③ レモン
肝臓が喜ぶ「酸味」+「香り」でゆるゆる過ごす
血液の貯蔵庫である肝臓に血液が足りないと、春を元気に乗り越えることはできません。
酸味には、血液の材料である鉄の吸収率を高める働きがあります。
旬の柑橘類は特におすすめです。春は、意識して酸っぱい味を選んでみましょう。
また、レモン皮の香りは滞っている気持ちを巡らせてくれます。
ストレスを感じやすい人はレモンやハーブの香りを上手に活用しましょう。
春のとと(魚)のいめし『ホタテ稚貝とセロリのレモンクリームパスタ』
ここまで春のととのい食材を3つご紹介しました。では、この3つの食材を使って料理をしましょう。
1.フライパンにニンニクとオリーブオイルを熱し、ホタテ稚貝を炒めます
2.刻んだセロリ(茎、葉)を加えて炒め、パスタの茹で汁を入れて蓋して蒸します
3.生クリームを加えて、フライパンを揺らしながら煮詰めてソースに少しとろみを出します
4.ナンプラーで味をつけます
5.レモン果汁をギュッとしぼります
6.ゆでたパスタをフライパンに加えて、ソースに絡めたら完成です
6.器に盛り付けたら、レモンの皮をすりおろしてどうぞ
管理栄養士 石松 佑梨(いしまつ ゆり)
世界で活躍するトップアスリートの専属管理栄養士として食トレメソッドを提供し、選手のパフォーマンスアップに貢献する。
幼いころから「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」が武器。家庭、飲食店、企業、地域、日本、世界・・・小さな健康を積み重ねて、誰もがおいしく食べて健康になれる社会をつくりたいという理念のもと、今日もおいしく健康に食べるアイディアを考えている管理栄養士。
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