韓国で生まれた「折りたたみキンパ」が日本で流行っているそうです。
数年前に日本で大ブームになった「おにぎらず」の進化系といったところでしょうか。
それぞれの発祥は違えど、日本の「にぎらないおにぎり」に対して、韓国の「巻かないキンパ」というイメージです。作り方は多少異なりますが、できた後にカットしてサンドした断面を魅せるおにぎりという点が共通しているようです。
折りたたみキンパの作り方
折りたたみキンパの作り方は、イラストの通りです。
まず、大きな海苔の中央を縦に上から半分のところまでカットします。次に③④にごはんをのせ、①②(場合によってはごはんの上にも)に具をのせます。
そして、①→②→③→④の順にパタンパタンと折り畳んだら、全体をラップでくるみ、包丁で半分にカットすれば、美しい断面の折りたたみキンパが完成です。
折りたたみキンパで作る『トト(魚)ノイメシ』
私の専門は料理よりも栄養学なので、前述①〜④の具をアレンジして、トトノイメシを考えてみます。
①ちゃんとタンパク質
時間がない時でも手軽にお腹を満たせる「おにぎり」ですが、お米だけ…つまり糖質の単品摂取になりかねないのでひと工夫!
卵や肉、魚、乳製品などを使った「タンパク質おかず」をサンドしておけば、糖質の単品摂取を防ぐことができます。タンパク質は私たちのカラダを作っています。筋肉はもちろんですが、骨も肌も髪の毛も爪も、血液も酵素もホルモンも… その材料はタンパク質です。
今回使うとと(魚)は、鰻の蒲焼きです。
鰻には、血管を拡張する『DHA』と、血栓予防に働く『EPA』が多く、いずれも血流改善を期待できます。また、不足しがちなビタミンB1やB2は、食べたものをスムーズにエネルギーに変えてくれるサポートをしてくれます。
②しっかり野菜
野菜は食物繊維やビタミン、ミネラルなどの大切な補給源です。生野菜でも加熱野菜でもいいので、タンパク質と同量の野菜をサンドします。野菜の他、海藻やキノコ類でもOKです。
ここでは、しそを選んでみました。しその香りは気と血の巡りをよくして全身の冷えを取り除きます。同時に発汗を促すことで余分な熱を取り除いてくれるので、この時期の花粉症対策にもおすすめです。
お子様向けにはシャキシャキのレタスとマヨネーズをプラスして、テリヤキバーガー風に仕上げてもおいしいですよ。
③まいにち発酵食品
発酵食品は、②の食物繊維とともに腸内環境を整えて、デトックス効果を高めることで燃えやすい体にしてくれます。
ここで使う発酵食品は麹甘酒です。麹甘酒は発酵によって、ブドウ糖やオリゴ糖などの甘味、アミノ酸などの旨味を有しています。ドリンクだけでなく、調味料として砂糖代わりに使うのもおすすめです。
麹甘酒入りの玉子焼きは優しい甘味がおいしく、冷めてもしっとり柔らかいのが特徴です。
④ゆるく糖質オフごはん
糖質量を減らしたい方は、③はごはんなしで、④のみにごはんをサンドしましょう。
また、腸活には水溶性食物繊維が豊富なもち麦ごはんがおすすめです。一般的なうるち米よりも水分を吸って膨らみやすいため、同じ量でも満腹感が得られやすいのも嬉しい点です。
鰻でリッチにトト(魚)ノウ 折りたたみキンパ
ここまでトトノイ要素についてお話しさせていただきました。
では早速、折りたたみキンパを作ってみましょう。
① 大きな海苔の中央を縦に上から半分のところまでカットします
② ごはんを海苔にのせます
鰻のタレをごはんにまぶしました。しその千切りやきゅうりの輪切り、茗荷や紅生姜などを混ぜ込んだ香りごはんでもおいしいですよ。
③ 具(鰻、野菜類、麹甘酒入り玉子焼き)を海苔にのせます
具の配置は、完成時カットした時の断面デザインに関わってくるので、悩ましい部分です。
今回はこのようにのせてみましたが、成功か失敗かはカットするまでわかりません。。。。
野菜はしその他にもきゅうりやレタスをモリモリのせました。ちゃんと海苔内に収まるのでしょうか?
また、玉子焼きはふんわりと半熟に仕上げました。
④ 写真のように順に折りたたんだら、全体をラップでくるみます
欲張りの具沢山ですが、ラップで包んでしまえば問題ない!?
これもカットするまでわかりません。ドキドキ…
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野菜がやはり多すぎた? とも思いましたが、このまま豪快に!!
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⑤ 包丁で半分にカットして完成です
いよいよ、折りたたみキンパに入刀です!断面はいかに!!!!
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完成です!!
断面もいかがでしょうか?
今年のお花見も大勢でワイワイ…というわけにはいかないことと思います。
ソロ花見はちょっとリッチな鰻をヘルシーに!
ぜひ、自分のためのトトノイ時間をお過ごしください🌸
管理栄養士 石松 佑梨(いしまつ ゆり)
世界で活躍するトップアスリートの専属管理栄養士として食トレメソッドを提供し、選手のパフォーマンスアップに貢献する。
幼いころから「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」が武器。家庭、飲食店、企業、地域、日本、世界・・・小さな健康を積み重ねて、誰もがおいしく食べて健康になれる社会をつくりたいという理念のもと、今日もおいしく健康に食べるアイディアを考えている管理栄養士。
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著書:過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー(かんき出版)
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