一口にホッケと言っても、「ホッケ」と「キタノホッケ」の2種類が存在します。
さて、「ホッケ類」と「アイナメ類」は見た目も味もよく似ています。
ですが、ホッケ類の尾ビレは後縁に深い切れ込みがありますから、アイナメ類と区別するのは難しくありません。
ホッケの特徴
茨城県以北の太平洋岸、対馬海峡以北の日本海、千島列島、オホーツク海南部、沿海地方、黄海に生息しています。
通常、水深100メートルほどの大陸棚で暮らしています。
最終的な全長は50センチ程度。
日本海やオホーツク海では、2年で26~28センチほど、4年で31~34センチほどとなります。
未成魚は基本的にヨコエビ類を食べますが、岩礁域になじんでくるとエビ類、イカ類、魚卵、魚類などをエサとするようになります。
また、未成魚の回遊範囲は比較的広いです。
9~2月頃が産卵期。
水深12~50メートルほどの岩礁域に集合します。
そしてオスは安全に産卵を行えるように「なわばり」を形成します。
メスが産卵をしましたら、オスが卵を守ります。
身体の背中側には、黄褐色~茶褐色の斑模様がついています。
ですが腹側は黄白色であり、明らかに色が違います。
また、産卵期が近づくとオスはコバルト色になります。
漁獲方法のメインは底引き網、刺し網、定置網、巻き網など。
漁獲量が最も多いのは北海道です。
ホッケの美味しい食べ方
旬は冬です。
ホッケの開き(干し)がやはり人気です。みりん干しも美味。
その他、くんせい、ぬか漬け、いずしなどに加工されています。
また、つみれ汁、フライ、鮮魚の煮つけなども有名です。
刺身でも食されますが、アニキサスのリスクがありますから気をつけなくてはなりません。
そして小さな個体に関しては、フィッシュボール、すり身などの材料になります。
また、養殖魚のエサになることもあります。
キタノホッケの特徴
北海道の太平洋岸~オホーツク海、千島列島、ベーリング海の大陸棚に分布しています。
ホッケと比べて寒冷な水域で暮らしています。
寒流の強い年には、北海道南部の沿岸まで移動する個体もいます。
キタノホッケの体側には暗色のヨコ帯が5~6本ついていますが、ホッケにはこれが付いていないので見分けることは可能です。
また、この縞模様から、「トラボッケ」「シマホッケ」などと言われることもあります。
全長は50センチほど。
北海道では網走、根室、釧路などでの漁獲量が多いです。
一方、日本近海ではあまり漁獲されていません。
また、日本に出回っているキタノホッケの大半は輸入されたものです。
調理方法・利用方法はほとんどホッケと同じ。
味もホッケにそっくりです。
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