冬場の鍋の主役「マダラ」の話

マダラ とと

マダラの特徴

朝鮮半島周辺~北アメリカのカリフォルニアの大陸棚や、それと連なる斜面域に生息しています。

日本では主に北海道付近に分布していますが、「太平洋側の茨城県まで」、「日本海側の島根県まで」のエリアにもマダラがいます。

沿岸から水深500メートル程度までの海底のそばで暮らしています。

大きな頭部を持ち、ひげが一本だけ下アゴの先端から伸びています。

尻びれが2つ、背びれが3つあります。

12~3月頃が日本における産卵期。

沿岸で産卵し、一度に200~500万個もの卵を産みます。

体長が1年で10~20センチ、2年でおよそ30センチ、5年で60センチくらいにまでになります。ただ、中には体長100センチ以上、体重20キロを超える個体もいます。

寿命は12年を超えます

幼魚のエサは動物プランクトンです。

そして、成長するとイカ類、甲殻類、魚類などの大きなものをたくさん食べるようになります。

漁獲方法のメインは底引き網漁ですが、はえ縄漁や刺網漁も行われています。

日本では主に福島県、青森県、岩手県、宮城県、北海道などで漁獲されています。

マダラの美味しい食べ方

淡白な白身魚であり、色々なメニューで食べることができます。

一番人気なのは「たらちり鍋」でしょうが、フライ、煮つけ、昆布締めなども美味しいです。

ちなみにスケトウダラの卵巣のことを「タラコ」マダラの卵巣のこと「マコ」と言います。

マコはやや黒みがかっているため、タラコに比べると評価が低いです。

ですが、鍋料理や煮物などの具材として使われることもあります。

一方、マダラの卵巣(白子)は珍味として愛されており、こちらも鍋料理や吸い物の具材、酢の物などとして利用されています。

そのため産卵前のマダラは、オスのほうがメスよりも価格が高いです。

ただし、体型や身体の色などからオスとメスを区別することはできません。

加工品としては干物(干だら)が古くから食されています。特に東北地方では正月料理の定番となっています。

また、干だらの素干し品である「棒だら」と「海老芋」を炊き合わせると、京都の郷土料理である「芋棒」ができあがります。ちなみに、海老芋も京都の特産品です。

さらには、塩だら(宮城県ではぶあたらと呼びます)、味噌漬け、粕漬、でんぶなどの加工品もあります。

タイセイヨウマダラの特徴

北部北大西洋に生息しています。

比率は低いですが、体長が150センチを超える個体もいます。

北ヨーロッパでは古くから食料として重宝されてきました。

ちなみに、イギリスとアイスランドの間で「タラ戦争」が発生したことさえあります。

海賊もタイセイヨウマダラの干物を食べて航海を乗り切っていたとされています。

冷凍のフィレ(三枚おろし)や、冷凍のドレス(内臓や頭部を除去したもの)が輸入されています。フィレはカットしてハンバーガーの具材にしたり、フライにしたりすることが多いです。また、ドレスは二枚や三枚におろして切り身にするのが普通です。

(タイセイヨウマダラ以外にも、マダラ、グリーンランドマントラも同じように輸入・使用されています)

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