冬場にお鍋に入れる魚の代表と言えばタラ。
身がやわらかく食べやすいので、お子さんからおじいちゃんおばあちゃんまでみんな好きな魚ではないでしょうか。
実はタラが好きなのは日本人だけではありません。世界各国でさまざまな活用がされています。
今回は、そんな世界中で愛されているタラについてご紹介します。
タラの生態と旬
タラは漢字で「鱈」と書くように、日本では青森県以北の北太平洋から、日本海では北日本太平洋岸などの寒い地域で漁獲されます。
通年漁獲される魚ですが、最も多く市場に出回るのは秋から冬にかけて。タラは12月ー3月にかけて産卵期を迎えるため、産卵のため浅場に上がってくるためと言われています。
この時期はオスの白子も発達しているので、味もよく人気があります。寒くなればなるほど美味しい魚と言えますね。
タラの種類
日本で獲れるタラは「マダラ」「スケトウダラ」「コマイ」の3種類。
マダラは一般的にタラと呼ばれている魚です。成魚は1mを超えるものもあるほど大きい魚で、身体中にまだら模様があるので、「マダラ」と呼ばれるようになったという説もあるとか。
身は繊細で柔らかく、味は淡白。冬場の鍋の具材の定番ですね。特に、タラの白子(精巣)は濃厚な味わいが人気で、鍋に入れる他にもポン酢と和えたり天ぷらにしても美味しいです。
タラは鮮度の劣化が早い魚であるので、昔から干物にして全国へ流通されていました。
checkマダラの素干しは「棒鱈(ぼうだら)」と呼ばれ、江戸時代から作られて日本各地の郷土料理に使われています。
スケトウダラは、脂肪が少ない身質で水分が多く、鮮魚で流通することはほとんどありません。その代わりに、カマボコをはじめとする練り製品の主原料として日本の食卓に広まっています。
スケトウダラの卵巣はたらこや辛子明太子の材料となったり、フライやムニエルとしても多く活用されています。
また、スケトウダラの身はマクドナルドフィレオフィッシュの魚の原料としても使われています。
コマイは北海道以外ではあまり馴染みがない魚です。マダラと比べると小ぶりなサイズが特徴で、北海道では干物や練り製品の材料として利用されています。
世界でも人気の魚
タラは、クセのない味わいと大きく、加工がしやすいサイズのため、日本だけでなく世界中で食べられている魚です。
イギリスのフィッシュ&チップス、ポルトガルのバカリャウ(塩漬けの干しダラ)、韓国のブゴグなど、各国の食文化に多大な影響を与えています。
おいしいタラの見分け方
マダラを一尾丸々購入する場合は、check体のまだら模様が濃く、はっきりと見えるものが新鮮なものです。
また、体にハリがあることも美味しいタラを見分けることが重要です。
切り身の場合は、check身に弾力と透明感があり、綺麗な白色をしていることが鮮度の良いタラの特徴です。
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