ハゼの特徴
北海道から種子島、沿海州、中国、朝鮮半島に生息しています。
また、もともとハゼがいたわけではなかったカリフォルニアやシドニーにも現在では分布しています。これは、「貨物船の重さをコントロールするために積む海水に、ハゼの卵や成魚が混ざっていて、そこから広がった」ためではないかと見られています。
河口の泥砂底や内湾で暮らしています。
細長い身体で、背側や体側中央部に暗い褐色の斑紋がタテに並んでいますが、並び方に規則性はありません。尾びれには細かな黒斑がありますが、下方にはありません。
前部は円筒状です。
そして後部は左右に押し潰されたようなフォルムとなっています。
「腹びれ」は吸盤のようになっています(他のハゼ科の魚類も同様)。
1~5月頃が産卵期で、南方に住むハゼほど産卵の時期が早いです。
河口の近くの水深2~10メートルの砂泥底で産卵します。
雄が1.3~3メートル程度の巣穴を作り、雌を誘導して産卵させます。
浮遊期の仔魚は、「湾奥の中層~底層」にいます。
孵化から1か月ほどで稚魚となり、大半が干潟域へと移動します。
そして「小さな甲殻類」を食べるようになりますが、体長が2センチくらいになってからはゴカイ類をメインとして食すように変化します。
初夏~秋にかけて、岩魚へと成長しつつ、深場へと動いていきます。
岩魚の中でも、晩秋までに体長が10センチ以上になったハゼはそれ以降も大きくなり、冬に満1年で繁殖をします。
そして、晩秋までに体調が10センチに届かなかったハゼは成長がストップしたまま冬を越します。ですが、次の年には成長して繁殖をします。
つまり、「1年で成熟するハゼ」もいれば、「2年で成熟するハゼ」もいるということです。
最終的な全長は25センチほど。
1~2年程度で生涯を終えます。
漁獲方法のメインは底引き網、はえ縄、釣などであり、一年中漁が行われています。
ただ、ピークは初夏~秋です。
夏~秋頃の「ハゼ釣り」は東京湾や江戸前の定番となっています。
ハゼの美味しい食べ方
鮮度のいいハゼ・生きているハゼは、てんぷら、洗い、刺身などが美味しいです。
また、「焼きハゼ」にしてから、コンブ巻き、甘露煮などになることもあります。
仙台ではお雑煮の出汁としても重宝されています。
ちなみに、「焼きハゼ」はハゼを串刺しにして、乾かしてから焼いて作ります。
主に仙台周辺や、山陰の中海地域などで生産が行われています。
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