かわはぎの特徴
200メートルよりも浅い砂地を好み、群れて暮らす魚です。
北海道~東シナ海に生息しています。
全長は25センチほど。
背びれは2棘で構成されていて、第1棘は眼の後縁上にあります。第2棘は皮の下に埋もれていて、サイズも小さいです。
ちなみに、オスとメスとでは背びれの形状が異なります。
5~8月頃が産卵期。
幼魚のうちは海を漂う「藻」にくっついていますが、体長が6センチくらいになってからは海底で過ごすようになります。
そして成魚になると先ほどもお伝えした通り、200メートルより浅い砂地、特に岩礁の付近で群れるようになります。
刺し網、定置網などで漁獲されていますし、
いわゆる「かわはぎ釣り」は一般層にも人気です。
かわはぎの美味しい食べ方
夏~秋頃がかわはぎの旬です。
程よい歯ごたえがある、淡白な白身魚。
「カワハギ類」のうちで一番美味しいと語る人が多いです。
薄造りの刺身、フライ、煮つけ、味噌汁、鍋物など色々な調理方法で食されています。
また、味噌漬け、みりん干しなどの加工品も人気です。
そして、「かわはぎの肝臓」も鍋物や酒蒸しなどで愛されています。
かわはぎの漁獲量は比較的少ないため、カワハギ類の中で一番高額です。
そのため、「ウマヅラハギ」という魚が代わりになることが少なくありません。
特に加工品の場合、ウマヅラハギが採用される場合が多いです。
次項でウマヅラハギについて詳しく解説します。
ウマヅラハギの特徴
日本各地(北海道以北を除く)、南シナ海、東シナ海、南アフリカに生息しています。
「水深200メートルよりも浅いところ」を好み、沿岸にいます。
特に「水深100メートルよりも浅いところ」の岩礁域や砂泥底にたくさんいて、群れて泳ぎます。
全長は30センチ程度
メスに比べるとオスは体高が高くなります。
灰褐色の身体で、形の不揃いな暗色班がたくさんついています。
眼の後半部の上のほうに、長い「背びれ第1棘」があります。
4~7月頃が産卵期。
幼魚は海を漂う「藻」にくっつきます。
瀬戸内海においては、1年で体長18センチほど、2年で22センチ前後、3年で25~26センチ程度にまで成長します。
漁獲方法のメインは刺し網、巻き網、底引き網、定置網などです。
ウマヅラハギの美味しい食べ方
夏~秋頃がウマヅラハギの旬。
白身で少し硬いです。
ですが美味であり、煮つけ、塩焼き、鍋、刺身などの調理方法が人気です。
カワハギと同じく、肝臓も愛されています。
先ほどもお伝えした通り、カワハギの代用品になることが少なくありません。
また、カワハギだけでなくフグの代わりになる場合もあります。
ウスバハギの特徴
北海道以南、世界中の熱帯・温帯地域に生息しています。
やはり「水深200メートルよりも浅いところ」の沿岸にて、群れて暮らしています。
全長は75センチほど。
身体に特徴的な模様は存在しません。
眼の真上あたりに細長い「背びれ第1棘」がありますが折れやすいです。
漁獲方法のメインは底引き網や定置網です。
特に定置網漁では、一度に大量に漁獲できるケースが少なくありません。
ウスバハギの美味しい食べ方
こちらも美味しい魚です。
特に味噌汁、鍋物、煮つけ、刺身などが人気です。
剥き身の「かわはぎ」と「ウマヅラハギ」の見分け方
カワハギ類は「剥き身(皮を剥いだ状態)」で売られる場合があります。
剥き身になると、「かわはぎ」と「ウマヅラハギ」は少し見分けにくくなります(剥き身でなければ、外観によって簡単に区別できます)。
ですが、
かわはぎ:身体が菱形で、尾びれが茶褐色
ウマヅラハギ:身体がやや長く、尾びれが青っぽい
という差があります。
この違いを知っていれば、剥き身であっても区別できることでしょう。
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