「くろだい」の特徴
琉球列島以外の北海道以南、台湾、中国中部・北部、朝鮮半島南部に生息しています。
水深50メートルより浅い内湾、砂泥地、藻場、沿岸の岩礁域、汽水域(河口など)等で暮らしています。
「たい」に近い形の身体であり、左右に押し潰されたようなフォルムです。
暗灰色もしくは銀白色です。
成魚になると小さな甲殻類、貝類、カニ類、ゴカイ類、フジツボ類、海藻などを食べるようになります。
広島県のくろだいは1年で体長9センチほど、2年で15センチ程度、3年で19センチ前後、4年で20センチほど、5年で22センチ程度になります。最終的な全長は60センチくらいです。
春から夏頃が産卵期ですが、南に生息するくろだいであればあるほど時期が早くなります。
くろだいは性転換をします。
「雌雄同体期」が過ぎると雌に分化します。
年中漁獲が行われていますが、4~12月がメインです。
漁獲方法としては、小型定置網、一本釣り、刺し網、五智網(船引き網に分類されます)などが中心です。
日本国内においては、福岡県、愛知県、兵庫県、愛媛県、広島県などで漁獲されています。
釣りのターゲットとしても人気で、関西ではよく「くろだい」ではなく「ちぬ」と呼ばれます。また、「ちんだい」「ちんちん」「ちん」などと言う地域もあります。「ちん」は恐らく「ちぬ(ちに)」から来ているのでしょう。
くろだいの美味しい食べ方
脂肪が少なく、身が締まった白身魚です。磯のような特有の匂いがします。
洗いや刺身、煮つけ、吸い物、塩焼きなどで食されています。
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